会社の風土と文化

入社して先輩社員に教えてもらったこと

入社後2,3年した頃だったかな、就業時間を過ぎた7時頃から始まる会議で先輩から質問されたこがある。今から30数年以上前の話しだ。当時は普通に就業時間を過ぎても会議が行われていた。しかも遅くまで居残って残業をしているものが出世するくらいの雰囲気もあったのだった。そんな環境に僕は当然ながら中途半端に反発したものだ。会議をやるとの通知に対してなぜ就業時間を過ぎているのに拘束されるんだ。参加は必須ですか?といいった雰囲気を力いっぱいに醸し出してふてくされて出席していたものだ。
会議の中の雑談で先輩社員から会社の風土と文化の違いって分かるか?と質問された。「えぇ~っと、なんとなく概要というかイメージではわかるような気がします」と答えたと思う。すると先輩から、風土とは雰囲気みたいなもので形はないんだ。その会社が周りから「こんな会社なんだろうな」とかいう感想だよ。実態はないけどね。当然、社員が感じている雰囲気的なものも風土といえるかもね、といった説明だったと思う。そして文化とは、ほとんどの社員が同じ行動をするといった具体的な内容がその会社に根付いたものを文化というんだ。との事だった。ふぅーんと的を得ない顔をしている僕に先輩が続けた。「社員がいつも始業時間の30分前に出社しているとか」、お客様に必ず大きな声で挨拶をしてくれるとか、落ちているごみを見つけたらすぐに誰もが拾う文化が根付いているとかってね、と説明してくれたことを思い出した。いい文化はなかなか根付かないものだ。


もうひとつ、先輩から聞かれたことがある。「営業マンの仕事ってなんだ?」、お客様のところへ行って商品を説明したり、市場情報を分析して将来の可能性を見極めたりとカッコいいことをツラツラと応えていると、あはは、「違うよ」、お前は営業マンの仕事をまったく理解していないなと言われた。同じように「ポカン」としている僕に「営業マンの仕事というのは、「『物を売ることだよ』、アホだなぁとの答えだった。さらに先輩は続けた「じゃ会社にとっていい営業マンってどういう営業マンだと思う?」、「えぇ~いい営業マンですか?」・・・先輩曰く「商品を一円でも高く売ってくれる営業マンが一番いい営業マンなんだよ。忘れんなよ」 大好きな先輩だったなぁ~今、どうしているんだろう?