香港行政府は3月25日0時より向こう14日間において非香港居民の入境を禁止すると対策を実施すると発表しました。国際空港でのトランジットも不可との事です。また、最新情報にも書きましたが、香港内の学校の5月末までに再開する可能性は非常に低いと教育庁の関係者(非公式ではあるそうですが)からの情報もあります。そんな中、香港の鉄道MTRは今まで中国の入り口がある羅湖駅のひとつ手前の上水駅止まりだった制限を解除して中国側イミグレーションがある羅湖駅まで全線開通させました。
イタリアをはじめとしたEU諸国の状況と比べると中国に近いという地理的な条件の割には徹底した対策の効果もあって感染者の広がりは抑えられているように感じます。実際、市街地や電車のなかでもまず100パーセントの人がマスクを着用していますし、ひとつ咳をするとスーッと離れていく個々の意識の高さはやはり過去にSARSを経験しているからだと言った会社の同僚の言葉にしごく納得できると思うのです。
それに比べて日本の危機意識は残念ながら低すぎると言わざるを得ないと思います。私が1月に日本に出張した際には行きの飛行機の中ではレインコートを着た若いカップルの姿もありました。ただ、羽田空港について京急で品川まで行くとマスクをしている人はまばらで、「こりゃこの先、日本はヤバイな」と実感しました。品川プリンスホテルの一階にあるドラッグストアでマスクを友人をスマホで呼び出してまで一人3箱までの条件をクリアして買い占めていた中国人を思い出します。
今日になって東京オリンピックの開催延期がIOCで正式に検討を開始したとニュースで知りました。延期になって不安になる選手がいたり、また内心延期を喜ぶ選手もいるでしょう。それもこれも「運」という言葉で終わらせるには重いと思うのです。