昨日からVTech Communications Malaysia に来ています。この工場は2018年8月にパイオニアから譲り受けた工場です。当時から譲渡の交渉に私も深く関わったこともあってとても思い入れのある工場となりました。譲渡後も継続して製品の生産をVTechが担って来ています。特に米中関係が緊張し始めた2018年以降は中国以外の国での生産要求が加速してここマレーシアでの生産依頼も急増しました。これまで数々のトラブルとコロナ禍など厳しい状況が続きましたが皆んでそれら何とか乗り越えて今はとても安定した生産を行なっています。生産フロアは大きく拡張されて事務棟も新しく建てて当時の様子とは変わりました。あれから6年もの月日が経ったんだなと思うと何か感慨深いものがあります。
リターン率というのは、工場で働くワーカーさんが旧正月のお休みを利用して里帰りして休み明けにどの程度が工場に戻ってきてくれるかを表した数字です。コロナ前のそれは50~60%で毎年旧正月明けの生産がワーカーさん不足で危惧されたものです。それが今年は90%が戻ってきているというのです。更に聞くと一言「Economy in China is no good」とのことでした。要するにお金が欲しい。故郷では収入が得られないんだそうです。復帰した際には以前から一時金を渡していたのですが、そのスキームは今も継続しているとのことでした。金額は内緒(笑 日本のテレビでも中国経済の落ち込みはニュースで取り上げらていますが、こうして身近なところでも確実に経済の落ち込みは進んでいるんですね。