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どうなる香港・深圳?

最近の来客時の話題はもっぱら彼の関税政策に対する対処法についてだ。今日も日本から来られたお客さんとの面会でも園話題になった。結果から言うとどうするかな?どうしようもないなぁ~(ちなみに広東語では「算拉(しゅんら~)」という。意味は諦めモードで仕方ないよと言ったニュアンスだ。結局どうしようもない。China Plus Oneを掲げてマレーシアをはじめタイ、ベトナム、インドネシアなどへ生産拠点を移管する動きは加速しいる。中国資本の会社でさえ母国を離れてアジア地区での生産拠点を求めて躍起になっている。反面、実質的にはあと4年間と見切る考えも理解できる。要するにアメリカマーケットをどう捉えるが事の本質だろうな。彼の戦略に沿って自国でもアメリカから入ってくる物品に対して同じ関税率をかけるとどうだろう?相互に同じ関税率で運用することで単純に「行ってこい」にはならないんだろうか?と思ったりもする。でもきっと勝ち組と負け組が大きく分かれる結果になるんだろうな。

話は変わるが、今日久しぶりに車で深圳まで行ってきた。香港からでる時にはもうパシポートの提示は不要と聞いた。HKIDのみでOKとのこと。中国側のイミグレでは前と変わらず車から一旦降りて徒歩で入境手続きが必要だ。中国入境カードを持っているが香港人と同じように指紋での入境は出来なかった。入境カードのお陰でイミグレーションカードへの記入やパスポートの提示は不要にはなったが外国人のカウンターに並んで指紋で本人確認が必要なことに変わりはなかった。それでも待ち時間は15分程度でストレスなく入境できた。久しぶりの深圳、空気が澄んでキレイだった。春節明けでこの地域の活動がまだ本格的に戻ってきてないのか?それとも活動自体がすでに凹んでいるのか?それは40分程度の滞在時間では確認できなかった。それもあと数ヶ月で八きるするだろう。

Saint Valentine’s Day

花束を買って帰ろう

2025年の春節も数日前に明けた。香港では元旦から数えて15日間が春節の期間だ。日本でいうところのお年玉、利是(ライシ)をあげる期間も15日間で終わる。新年の飾り付けも片付けられてその翌日から街中や会社の雰囲気は一気にざわついた日常に戻る。そして今日は若い男女に限らず年配の夫婦にとっても年に一度の愛を表現する日 Saint Valentine’s Dayだ。夕方帰宅する電車の中や乗り換えのための連絡通路でケーキや花束を持った男性をチラホラと見かけた。香港では日本と違って男性から愛を表現するのが常識だ。日本のように女性からチョコレートを渡す文化はきっと世界的にみても珍しいのではないかと思う。きっと性根逞しいデパートや百貨店の戦略に載せられた結果だろう。

香港に話を戻そう。男性の女性に対する忠誠心は日本人の比じゃない。実際に見たことはないが愛する女性の職場まで機場を送る信者もいるし女性は女性で贈られた花束を周りに見せつけて悦にいるのだ。中には見栄を張りたい一心で自分で職場の自分に花束を送る強者もいると聞いた。実際のところバレンタインデーとは縁のない疎い上司がバレンタインデーの午後に会議をセットしようものなら総スカンを食らうことになる。こんな少し甘酸っぱい香港のバレンタインデーを大陸から移住してきた人達はどういう思いで見ているのだろうか?香港の愛のスタイルに染まっていくのだろうか?花束を持って急足で通りすぎる男性を眺めながらそんなことをぼーっと考えた。

恭喜發財

旧暦の2025年が今日明けた。

恭喜發財(ゴンフェイファッチョイ)香港の新年の挨拶だ。胸の前で両肘を曲げて両手の5本指をしっかりと噛み合わせて少し前後に揺らしながら声に出して挨拶を交わす。あなたがお金持ちになりますように!儲かりますように!と笑顔で言葉を掛け合う。なんともおおらかなお金大好き香港人を表す新年の挨拶だ。春節には利是(レイシ)日本でいうところのお年玉だ。赤い小さな紙袋にお金を入れて上下関係のある上のものから下のものへ渡す香港の文化だ。下のものの定義は基本的には独身者に限られるそうだが、仕事上の上下関係であれば既婚かどうかは関係ない。また住んでいるマンションでは住人はコンシェルジュや掃除婦にもあげるのが普通だ。赤い小さな紙袋の中身はそれぞれでHKD10の場合もあれば20、50、100など人間関係の重さによって使い分ける。少しは見栄もあるんだろう。2枚、3枚とあげる人を見かけることもある。マンションの部屋を出て1階に降りると利是目当てで普段は見かけない掃除婦や守衛の人が笑顔で「恭喜發財」と声をかけてくる。その根性に逞しささえ感じることも少ない。きっと明日は朝からライオンダンスのドラと太鼓のお囃子が練り歩くはずだ。それを笑顔で見守る人々に幸せあれと思う。今日、旧暦の2025が明けた。どんな年になるのだろう?世の中の大きな節目になりそうな気もしている。大好きな香港が香港らしくあり続けてほしいと願っている。

またひとり・・・

カナダへ移住を決めた友

その友人は香港で100年近く続く雲呑麺屋さんの後継だ。香港のセントラルという一等地に店を構えて何人もの従業員を従えて何不自由なく3店舗を回してきた。香港でもお店を閉めることが話題になったくらいの老舗で有名な雲呑麺のお店だ。詳しく会話で確認したわけではないが推察するに娘の将来を案じての決断だったのだろう。彼は僕の質問に対してバンクーバーへ「戻る」と書いて返信してきた。祖父母か両親の時代にも移住した経験があったのだろう。その記憶がきっtお「戻る」とメールで表現した理由だろう。歴史は繰り返すのか?

彼との関係はもう7~8年に遡る。香港で長い間活動する日本人主体のラグビーチームがある。GaiWu Blossomsという。身長が190cm近くて体重もそれなりだ。ポジションはプロップ、スクラムを組む最前列だ。試合中に僕が疲れると彼に合図を送って代わってもらうバディなのだ。いつも先発は僕だ。15分程度経った頃にサイドラインの外に立つ彼と交代する。とても大柄な体を揺らしながらグランドに入ってくる。決してスキル的には高くない。それは僕も同じだ。相手の厳しい当たりを受けてもしっかりと耐えてくれる。僕にとっては頼もしいバディなのだ。体の大きな子に意地悪な子はいないと聞いたことがある。その言葉を地でいくような優しい男だ。試合後半になるとペナルティなどでレフリーが笛を吹くたびにグランドから遠目に僕を見てくる。そして目で代わってくれと優しく訴えてくる。3回ほどその目線を無視して4回目で交代にグランドへ入っていくと嬉しそうな満面の笑みでハイタッチをしてくる。

そんな友がまたひとりここ香港を離れるという。いつの日かバンクーバーのその地で会える日を楽しみに・・・バディ元気で!

もういくつ寝るとお正月?

旧暦の元旦は1月29日です

街中や電車の中が少しづつざわつきはじめているのを感じる。いつもの香港と比べて大きく変わったと思うのは周りから普通語が聞こえてくる頻度が増えたことだ。街中や電車の中はもちろん私が今住んでいるマンションでもその方々と遭遇する機会は明らかに増えた。私の部屋がある28階からエレベータに乗ると途中の階から男女2人が乗り込んでくることがある。狭いエレベータの空間の中でも全く周りに遠慮することなく大きな声で話し始める。少し甲高いトーンの声色が聞こえてきた瞬間にすぐにその国の人たちだとわかる。日本人の感覚で言えばエレベータの中に他の人がいる時は自然に会話の音量を下げるものだけれど、そのような配慮というか遠慮といった種類の感覚はまったくない印象をうける。それは文化や生活習慣の違いからくるものであって感情的にはムッとすることでもここ香港ではマイノリティの日本人の私としてはグッと堪えるしかない。一方で香港人の場合、会社帰りの毎夕方に缶ビールを買いに立ち寄るサークルKのおばんちゃんはムスッとして無言でレジに現れるおっさんがどこの国の人間なのかを何とか知ろうとする。そしてビールを買うためにレジにならぶ回数が増えるにつれてその究極の質問をなげてくる。「やっっぶんやん?コリア?」そしてついにその仏頂面の人間が日本人だと分かると「おーやっぶんやんあぁ(あー日本人なのね)」と満面の笑顔を見せてくれることは少なくない。そんな日本人であることに対するちょっとした融雪感は初めて行ったレストランや会社のそばの定食屋でも受けること多い。香港人は日本人だと分かると本当に優しくしてくれる。そんな時は毎回、あぁ日本人で良かったぁ~ここ香港でしっかり日本人のアイデンティティを確率してくれた先人達へ敬意を表さずにはいられない。

話がそれてしまった。昨日、中環のSOHO地区の坂道にハロウィン時の被り物や雑貨を売っている露天が並ぶところへ行ってきた。香港の人達にとって福を呼び込む幸せの色は「紅」だ。会社のクリスマスパーチーやアニュアルディナでは必ずラッキードローがつきものなのだが女性陣は特に必ずと行っていいほど「紅(赤)」を着る服に取り入れる。上も下も赤と言った強者もいる。この時期になると街中や駅構内のエスカレータ横の広告スペースなどの至る所に「紅(赤)」の飾り付けが増えてくるのだ。結果として年末の雰囲気が知らず知らずのうちに盛り上がってくるのだ。そんな盛り上がり始めた街中で多く聞こえる普通語の響きを香港の人たちはどのように感じているんだろうと気になる時がある。さらにその甲高い音色の発生元の人たちが以前なら大きなスーツケースを引きずっていて一目で観光客だと認識できたのだが最近の人たちは明らかに「居住者」の振る舞いだ。当然ながらスーツケースは引きずっていないし最近流行りのそれに何が入るん?と聞きたくなるような小型のブランドもののバックを下げている女性がほとんどだ。そんな3~4人のグループが香港島の繁華街Causeway  Bayを闊歩しているのだ。そんな様子を香港の人たちはごんな思いで眺めているのだろうか?

2025年お正月

日本の記憶と香港への願い

子供のころに肌で感じた師走から新年にかけてのワクワクしたあの独特な空気感は新暦の年末年始には香港ではほとんど感じることはない。もう何年も年末年始を日本で過ごしたことがないので最近の日本の雰囲気は分からないがきっとそれは薄れているんじゃないかなと思っている。クリスマスケーキがバタークリームから生クリームに変わった衝撃は今もはっきりと記憶に残っている。僕の実家には小ぶりな芝生の庭があった。年末には餅屋さんが杵と臼をもってきて蒸したもち米を注文をうけた近所の家向けについていた。つきたての餅を長方形の木箱にいれて集まったおばちゃんたちが総出で小さく丸めていく。いくつもの長い木箱の中にいっぱいの小さな餅とデーンと存在感を占めす大きな鏡餅が縁側にならんでいた。あっという間に注文分をつきおわると餅屋さんはつぎの餅つき場所へ移動していく。毎年の子供のころの思い出だ。父親が締め飾りを玄関に飾って床の間には大きな鏡餅、ダイダイとするめを切り込みをいれた半紙の上に飾り付ける。横には頂いた一升瓶の酒と焼酎が何本も並んでいた。正月の準備の買い出しに母親についていくと小さな商店街には威勢のいい魚屋さん、八百屋のおじさん達の声が響いていた。「迷子にならんごとついて来んばよ」キョロキョロしながら母親の後をついて歩いた。

さて、香港はというとやはり旧暦の年末年始には雰囲気の種類には違いはあるが日本で子供のころに感じたワクワクするような高揚感を感じることがある。今年の旧暦のお正月は1月29日、30日、31日だ。その日が近づいてくるにつれて街中はどこもザワザワ感が漂ってくる。「街市」という香港独自のオープンマーケット(市場)のおっちゃん、おばちゃんたちの掛け声もいつもより大きくなってくる。人出は一気に増えるし年末セールが始まって繁華街からローカルの商店街やショッピングモールは多くの買い物客でごった返しとなる。そして年があけるといたるところで銅鑼と太鼓の大音響とともにライオンダンスが練り歩くのだ。活気はある。盛り上がる。それが僕が知っている香港の旧正月だ。静かに遠目に華やかな旧正月を祝う香港人が増えないといいけどなと願うのみだ。

大晦日&新年あけましておめでとう

香港に住んで駐在員からの期間を加えるとこの1月でまる15年になる。お陰様で家族共々ここ香港で元気に過ごしている。いろんなことがあった。思い返してそれらを紹介するつもりはさらさらない。他人様が聞いてもさほど面白いことはないだろうけど、本人当事者にとってはそれなりに充実していたし楽しい時間だった。そしてこれからも当分ここ香港を離れるつもりはないし、嫌ッもしかしたらどっか南の方に移住するかも?そんなことは漠然と頭にある。ただ今時点では一切何も決まってはいないし決めてもいない。

2025年はどんな年になるんだろう?どんな人と巡り会えるかな?楽しい一年になるといいなと思っている。新しいプロジェクトが一つ量産が始まる。何とかスムーズに立ち上がって欲しいと願っている。さらには次のビジネスの種まきだ。社会インフラの提案をここ香港をハブにして中国、マレーシアへと展開してみたいな、夢で終わるか新しいビジネスとして確立できるかは今年の種まき次第ということだ。やっぱり楽しく仕事に取り組みたいよね。ワクワクして取り組みたいな。どうぞ今年も宜しくお願いします。