VTech 工場訪問

新規の生産委託の打合せで福岡本社からきたメンバーをつれて東莞にある板金事業部の工場と主力生産拠点の寮歩工場へ行ってきた。香港MTRの落馬洲駅に10時40分に合流後にAPECカードで中国側のイミグレを無事に通過、手配していた車にGoogleトランスレーションを使って中国語でメッセージを送信すると10分ほどでピックアップポイントにきてくれた。言葉は通じないが顔見知りのドライバーがニコニコしながら7人乗りのバンの荷台にスーツケースを詰めてくれた。板金事業部の工場を目指す。福岡からきた2人にとっては数年ぶりの工場訪問だ。車のまどから見る深圳の様子も変わっていることに驚いていた。中国は何もかもが早い。あったものがすぐになくなるかと思うとなかったところにすぐに新しいものが現れる。その繰り返しだ。1時間半程度で板金工場のあるDongguan市XiXi区についた。暑い、蒸し暑い、工場の食堂で遅めの昼食をとって耳栓をもらって工場内の見学にでた。ガッチャン、バッコン、すぐに近くにいても会話ができないほどの大きな音が鳴りやまないなかでの作業はきついだろうな。気のせいか中年の女性が多い。20代の若者はほぼいない。打合せで副工場長から聞いた。従業員の確保は悩みの種だそうだ。昔日本できいた3Kの現場では若者の働き手は無いそうだ。結果、文句ひとつ言わずにきちんと正確に作業をすすめてくれるロボットの導入が増えているとのことだった。VTechとしても社内の生産向けに板金を提供する以外にも部品として単品で板金を提供するビジネスにも注力していくとのことだった。

翌日は主力の生産拠点となっている寮歩工場へいった。広い敷地に10棟の大きな建屋がならんでる。日系企業向けの生産を管理している9番ビルディングにホテルが準備してくれた車で移動した。エレベータで事務所がある4階へ移動する。綺麗だ。中国の企業とは思えないセンスで配色されたオフィスが印象的だ。会議室の3面の壁には42インチクラスのモニターが設置されていて体をよじることなく説明資料をみることができる。資料を説明する話し手と画面に映し出された資料が同時に視野に入ってくる。なかなかいい感じだ。工場内のSMTラインでは8本のSMT稼働していた。24時間稼働ではないそうだ。やはり生産数は以前とくらべると減っているそうだ。その分、マレーシア、メキシコの生産量は増加しているとのこと。組立てエリアへ向かうと真っ先に目をひくのは板金工場でも活躍していたアームロボットだ。忙しそうに複数軸の長い腕を素早く回転も交えて動かしている。動かすたびに「シューッ、シューッ」といかにもロボットという音がする。それだけで何か安心できる気持ちになってくるから不思議だ。周りを見渡すとあっちにもこっちにもとう感じでセル生産の中にひとりで何役もの技をこなすロボットがいる。2010年頃には6000人ほどいたワーカーが今は2000人ほどまで減らしているとのこと。納得だ。恐るべしVTech EMSサービスの紹介は後編へ続きます(たぶん)

自動か生産設備の開発を担うi4LABです。インダストリー4.0の取り組みの中心部署でその効果はDongguan、マレーシア、メキシコへと拡大しています。

VTech Communications., Ltd

香港 No.1 EMS その強みとは?

VTechに関わる仕事をして13年目になる。2011年に正社員として入社した。Director of Business Development として約10年ほど働いた。その後、雇用形態をコンサルタントに変更してもらい現在に至る。コンサルタントとなってからも仕事の内容は基本的に正社員のときと同じで日系企業からのEMSの新規案件の発掘だ。歴史的な円安の厳しい環境もものともせず委託生産の依頼は依然として強い。今朝も8時30分から日系企業向けの開発依頼案件に関してマレーシアの工場責任者を交えた関係者で受注に向けての課題について電話会議を実施した。会議直後から総勢5名の参加者が喋るわ、喋るわ、日本人の私としては「うるさいッ」「誰かが話しているときは喋らずに聞けッ」と言いたいところだが、聞く耳持たぬことはこお13年間だ学んだ。そして会議の途中でふと思った。常に会話をすることがVTechの強みを支えているんだなと!トップダウンで指示が出されるとその指示に沿って関係者達がすぐに会話を始める。お互いの主張や意見、役割りなどを一気に会話で確認し合う。今風に言えばコミュニケーションのいい会社というところか。会議に参加している全員が会話に加わり課題やアクションアイテムが短い時間ですべてがクリアになっていく様子は何度も社内でみてきた。香港の文化なのか日本ではあまり見たことがない。個人個人が責任をもって自分に与えられた仕事に集中する。逆に周りとのコミュニケーションが良くないと成り立たないんだろな。この相乗効果がVTechの強みなんだろうな。

香港に夏がやってきた(><)

朝から気温は30度超えてます!

先週までのぐずった天気から一転してきょうは快晴です。気温もお昼前から30度を超えて香港の夏がやってきました。幸いなことに今日の湿度は78%とさほど高くなく日陰に入ると不快感は感じません。ただ、これからはこの天気が10月頃まで続くと思うとテンションも下がります(><)
さて日本は今日がGWの最終日ですね。円安とオーバーツーリズムが大きくニュースやネットで取り上げられていました。香港でもスマホを片手に街中できょろきょろする日本人の観光客のグループを見かけました。先週末まではずっと雨と曇りの天気だったので円安とのダブルパンチで少し気の毒でしたね。世間では円安が直接インパクトを見舞っていますが私がコンサルタントを務める香港のEMSではそんな外部環境の中でもビジネスは好調です。日本に限らず米国、欧州、さらにはスタートアップ企業や公的研究機関などからの見積もり依頼を多く頂いています。工場側の購買部門や開発の提案書を作成する担当者やマネージャーさん達は忙しそうにしています。そんな様子をそばで見ていると日本含めて経済は上向きなんだなと実感します。今後を占ううえで大きなポイントになるのはやっぱり「もしトラ」でしょうね。中国に工場を置くEMSにとって米中の緊張の度合いは直接大きなインパクトを受けます。産業機器やエンタープライズ企業向けの製品を中心に生産のお手伝いをしている会社ならなおさらです。逆に「おもちゃ」等の子供向けの製品の関税は0%なんですよ。ご存知でしたか?理由は米国の赤ちゃんや子供を持つ親達の負担を軽減するためなんです。はい、これホントです(笑)

VTech Communications Malaysia

あれから6年も経つんだなぁ

昨日からVTech Communications Malaysia に来ています。この工場は2018年8月にパイオニアから譲り受けた工場です。当時から譲渡の交渉に私も深く関わったこともあってとても思い入れのある工場となりました。譲渡後も継続して製品の生産をVTechが担って来ています。特に米中関係が緊張し始めた2018年以降は中国以外の国での生産要求が加速してここマレーシアでの生産依頼も急増しました。これまで数々のトラブルとコロナ禍など厳しい状況が続きましたが皆んでそれら何とか乗り越えて今はとても安定した生産を行なっています。生産フロアは大きく拡張されて事務棟も新しく建てて当時の様子とは変わりました。あれから6年もの月日が経ったんだなと思うと何か感慨深いものがあります。

Two CEOs met each other!

両社でコラボレーションを推進します!

3月12日、私のふたりの上司が初めて会って新しいビジネスに向けて協力していくことで合意した。14時からの会議はお互いのCEO同士がほんの少し緊張するなかサンテック側の過去10年間にわたる売上の推移の説明から始まった。続けてこれから両社で追いかけていく大型案件の最新状況の説明と両社それぞれの立ち位置や協力体制の提案と質疑などを経てお互いを確認しあった。途中軽く冗談と笑いもでるほど和やかな雰囲気で終始した。よかった。私がサンテック(福岡)と初めて会ったのは2004年の前職での福岡勤務時期だった。思えば20年もの付き合いだ。途中2011年に香港に出て来るときも背中を押してくれたのはサンテックだった。どこの馬の骨とも分からない私を採用してくれたのがVTechだった。9年間をBusiness Development Director 正社員として働かせてもらった後、籍をサンテック香港に移しても尚、契約社員としてVTechで働ける機会も与えてくれたVTechとサンテック香港、感謝している。今回の面会を機に両社のビジネスが拡大することを願っているしそれに少しでも近づけるように努力しようと思っている。楽しみだ。

恭喜發財

新年快楽 🙂

出入平安など香港の春節をお祝いする4字熟語をいたるところで目にします。2024年の旧正月のお休みもすっかり明けて今日(19日)から香港事務所は本格稼働しています。カレンダー上の祝日は2月10日から13日まで土日を挟んで4日間でした。私も含めて先週の残りの水,木、金曜日と有給を取得して9連休していた社員も今日はほぼほぼ出勤しています。ところで中国の工場の状況はどうかと気になって仲のいい日系企業向けの工場の責任者に聞いてみました。まずリターン率は?90%以上とのことでびっくりです。

リターン率というのは、工場で働くワーカーさんが旧正月のお休みを利用して里帰りして休み明けにどの程度が工場に戻ってきてくれるかを表した数字です。コロナ前のそれは50~60%で毎年旧正月明けの生産がワーカーさん不足で危惧されたものです。それが今年は90%が戻ってきているというのです。更に聞くと一言「Economy in China is no good」とのことでした。要するにお金が欲しい。故郷では収入が得られないんだそうです。復帰した際には以前から一時金を渡していたのですが、そのスキームは今も継続しているとのことでした。金額は内緒(笑 日本のテレビでも中国経済の落ち込みはニュースで取り上げらていますが、こうして身近なところでも確実に経済の落ち込みは進んでいるんですね。

Heading to Malaysia

マレーシアへ行ってきます。今週末、15日にVTech マレーシア工場でアニュアルディナーがあるんです。まぁ会社あげての忘年会ですね。大切な日系のお客様がお見えになると言うことでVTechで唯一の日本人の私もエスコートで参加と言う次第です。楽しみです。行って来マンモス😀

4年ぶりに東莞へ

お客様と一緒にVTechの工場見学へ

最後に工場の生産ラインを見たのはコロナの前の約4年以上前だと思う。実は内心、どんな感じに変わっているのか楽しみにしていたのでした 笑)VTechの進化はその心のうちに秘めた期待をしっかりと良い方に裏切ってくれました 🙂

中でも大きく印象深かったのは、NPIセンターの充実と新設された「i4 Lab」とう部署だった。まず、NPI(new Product Introduction)センターですがここは試作専用の生産サービスを提供するラインです。極端に言えば一台からでも生産が可能です。ベンチャー企業さんやスタートアップさんが製品を具体的に作ってみて市場の反応をみてみたいといった要求にこたえるというのがNPIセンターのコンセプトです。必要であれば開発段階からVTechのエンジニアが技術サポートも行いますし量産を見据えた部品選定や認証の取得までサポートしてくれます。何がいいかってセンター内の雰囲気です。明るく開放的な空間に木目調の壁とデスクなどモダンな部屋作りがなされています。聞くとVTechの社員によるデザインだとのこと、おったまげです。


次は i4 Labです。なんともネーミングがいい感じです。実はこの部署は社内向けに自動化生産設備を自社開発していた部署です。2018年頃から取り組んでる Industry 4.0 に向けた社内のシステム開発や自動化設備の開発を行っています。Industry 4.0 はドイツ発祥の生産管理システムの考え方をまとめた指標です。レベル 4.0 は人間がかかわることなく生産が自動で行われるといった概念に戻づいたモノづくりを目標にしています。トレーサビリティや多くのセンサを使って不良や事後を未然に防いだり作業スタッフのスキルをデータベースをつかって管理したりとありとあらゆる情報やノウハウを誰もが使えって効率的なモノづくりを進めています。言葉ではなかなか説明が難しいので一度見学に行かれることをお勧めします。
さらにVTechが力を入れて進めているのが「サステナビリティ」です。17項目のうち5項目について取り組んでいます。決算報告書と一緒に SUSTAINABILITY Report 毎年リリースしています。現在、VTechは中国東莞のほかにマレーシア、メキシコに生産拠点があります。アジア+1の方針のもとヨーロッパでの生産を見据えて生産拠点を模索しています。どこまで発展するのか楽しみなEMS企業です。お問合せはお気軽に「サンテック香港」までメールでお問合せください。

Santec HK
渡邊春喜
h-watanabe@santec-tc.co.jp