BLOOMIN’ ONIONとHARRIS Semiconductor

OUTBACKとフロリダ出張の思い出

OUTBACKでこの「BLOOMIN’ ONION」を注文する度に僕は初めて行ったフロリダとハリス(Harris Semiconductor)を思い出す。1996年頃だったと思う。僕は当時、米国の最先端の半導体を輸入販売する専門商社で営業を担当していた。複数の取扱いメーカーの中のひとつがHarris semiconductorだった。Harrisは米国フロリダに本社がある総合電機メーカーだった。国防システムとして通信機や空港の管制システムから民生企業向けの複合機などの開発から生産までを行っていたと思う。軍需産業を背景にして最先端の半導体、特にミリタリー基準の製品には特に高い評価を得た部品を多くリリースしていた。要するにミリタリー仕様のものから民生機器向けにも使える半導体部品をラインナップしていた。中でも高速オペアンプの「HA2-2525-5」と高速スイッチIC「HI-201H-5」は当時のベストセラー部品で飛ぶように売れた。HI201Hはアナログの高速スイッチで当時、1個、\2,000円以上で販売していたと思う。


そんななか、フロリダのHarris本社にご褒美出張として連れていってもらえる機会を得た。海外に行くのは5年目の研修旅行以来2度目だった。しかも東海岸のフロリダだ。興奮したのを覚えている。当然ながら「出張=仕事」である。Harris Japanのカントリーマネージャーの保科さんがアテンドしてくれた。駐車場に止めた車を降りて歩きだす。フロリダのぬけるような青空に乾いた空気が気持ちい、Semiconductor部門の事務所は広大なエリアの中に緑の芝生が詰められた一角にあった。初めての英語でのプレゼン、スライドをめくるたびに苦笑いをして乗り切ったのを思い出す。冷汗をかいた夜に食事連れて行ってもらったのが「OUTBACK」だった。最初にビールと一緒に運ばれてきたのが「BLOOMIN’ OMION」だった。めっちゃくちゃ美味しかった。僕にとっては大きな大きなアメリカを感じた感動だった。その時の興奮した気持ちは今もはっきりと覚えている。

30年近く変わっていない味、 BLOOMIN’ ONION